物語「赤毛のアン」は、美しい大自然に囲まれ、周囲の愛情に支えられながら主人公アンが成長する日常を綴っています。物語の節々には季節感の漂う手作りのお菓子も度々登場します。 そんな赤毛のアンのカントリーテイストは、ローカル色の濃い当店の目指す手作りお菓子にマッチしました。 店名『赤毛のアン』には、“手作り菓子”への強い思いが込められているのです。 銚子という素晴らしい大自然のなかで、美味しい手作りのお菓子をたくさん作っていけましたら幸いです。 |
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赤毛のアン「果樹園」より |
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カナダ公式認定の赤毛のアンの家
当店の母体山口製菓舗は、2010年に本店を物語「赤毛のアン」に登場するグリーンゲーブルズを再現した店舗に建築し、 『赤毛のアン・ライセンス局』から「赤毛のアンの家」として正式に認定されました。その証として、カナダ大使館にて認定証を授与されました。 |
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グリーンゲーブルズを再現した店舗 | カナダ大使館で授与された公式認定証 |
菓子作り10の思い |
当店では、「自分の家族に食べさせたい」を方針にお菓子作りをしております。そのため、素材選びにも徹底した気配りをしています。
例えば、お菓子作りに欠かせない卵は、加工卵をいっさい使用せず毎日養鶏場から届く産みたての新鮮卵を使用しています。
安心安全な素材を使用することはもちろんのこと、当店では、できるだけ地元の食材を使用するよう心掛けております。
美味しさのため、安心のため、そして環境のため、すべてにおいて地産地消がごく自然のことだと思っております。
また、地域活性化のため、地元の野菜、魚、醬油などを素材とした独創的なお菓子やパンを多く開発しております。
当店では、この十数年のあいだ一貫して、“手作り”を心がけて参りました。本来の品質を損ねてしまうような製法を用いず、昔ながらの手作りにこだわり続けてきたのです。かつての当店のように、複数の工場で大人数の手により多品種を大量生産していたのとは真逆の、納得のいくお菓子を自分の手で作れる分だけ作る原始的生産システムこそが今の山口製菓舗のコンセプトなのです。
得意な商品だけにアイテムをしぼり、一つ一つ丁寧に作り、お客様へお届けしたいという思いを日々達成するためには、この方法しかあり得ません。
かつて、私が書いた「手作りへのこだわり」を大手菓子メーカーのバイヤーさんや製造関係者の多くの方々が読んで参考にしているよと専門業者の方から伺ったことがあります。そういえば、最近の大手製のプリンは昔より添加物使用が減ってきているように思います。また、「無添加」とか「手作り」を意識したムードも感じます。会社組織の一員として菓子作りを担当されていると、つい業績が優先しがちなのは当然だと思いますが、もし、それが本当なら素晴らしいですね。私も、今後もブレずに手作りにこだわり続けて参りたいと思います。(2015年・夏)
国家資格 一級パン製造技能士・製菓衛生師 合名会社山口製菓舗 専務 山口由美子 |
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旧 「手作りへのこだわりについて」より (2012年・春) |
山口製菓舗は、大正3年に駄菓子販売を始めてから数えますと、まもなく創業100年を迎えることになります。その間、和菓子、洋菓子、パンの製造販売をコツコツと営んで参りました。創業当時の菓子製造業は、あたりまえですが、すべて手作業でした。時代が変わり、高度経済成長期に入りますと、人の手に代わり、我が工場にも、たくさんの機械が次々と登場しました。菓子生地やパン生地を一度にたくさん仕込む事ができる大型ミキサー、まんじゅうを1分間に100個も包める包餡機(ほうあんき)、パン生地の分割⇒ベンチタイム⇒丸め⇒成形までの工程を自動に行うデバイダー、プルファー、ラウンダーシステム、(この機械で、たった3人で1日に10,000個のパン製造が可能になりました)パンを自動に運ぶベルトコンベア、(ベルトコンベアは、新時代のキーワードとして、オートメーションやアーケードなどの言葉と一緒に、小学校の社会の教科書に度々に登場した言葉です)そして、出来あがった菓子やパンを機械で包装する自動包装機・・・・・・ このように、時代とともに、色々な機械が導入され菓子作りを便利にしてきたわけです。機械化のメリットは言うまでもなく、短時間で大量生産ができる、人件費が削減できる、ひとことで言うと、生産効率が良い、という事です。 では、逆に機械化のデメリットはあるのでしょうか?答えは、ある、です。驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、実は機械化はデメリットだらけなのです。誤解のないよう補足しますが、機械は上手に使うと大変便利です。私は個人的には機械展示会が大好きで、優れた機械を見ると技術の進歩に感動してしまうのですが、「味や品質を落とさぬよう、菓子づくりへの誇りと工夫を持って」、機械を使う必要があります。すべてを機械に頼ってはダメなのです。機械だからこそ工夫が必要なのです。あまり専門的な事は別の機会にお話しする事と致しますが、機械は人の手で作るようにはいかない、という事は確かです。機械には、人の勘、という物がありませんし、さじ加減や、塩梅といった微妙な調整ができません。機械は同じ作業を連続繰り返しするのは得意ですが、こまめな調整を製造工程の途中に度々入れる事は苦手です。また、人の手で行う作業を省略する為に損なわれる品質を、添加物等の化学技術の力を借りて補う場合が少なくありません。菓子やパンの材料には、機械耐性、気泡性、保形性・・・・などをうたった、便利な商品がたくさんあります。さらには、原価(菓子を作る為に必要な原材料費などのこと)をおさえる為に、本来の天然の原材料ではなく、代替品が用いられてしまっているのを良く見かけます。製造法の違いは、原材料をも変えてしまっているのです。これらは、商品をいかに安く売るか、いかに長持ちさせるか、などと、市場競争の激化や利益を追求し過ぎた結果です。 たとえば、卵の量を減らし、水でうすめ、黄色の着色料を添加し、砂糖の代わりに甘味料を添加し、かためる為の凝固材を添加、最後に保存料を添加して完成、これは何だと思われますか?答えはプリンです。食べたくないプリンです。自然なプリンの材料はこうです。卵、砂糖、牛乳、以上。卵の凝固力でもってかためます。これが食べたいプリンです。 とても長いお話になってしまいましたが、弊社は駄菓子屋から創業し、機械化の大量生産の時代を経験し、そして時代は一周し、100年を迎える今、創業当時の原点に返り、次のように思いました。「手づくりに勝る物はない」 自然な材料を使い、手作りにこだわる、という思いを少しでもご理解いただけましたら嬉しいです。 |
(2012年・春) 「手作りへのこだわりについて」より |
一級パン技能士・製菓衛生師 合名会社山口製菓舗 専務 山口由美子 |
その菓子本来のありかたを尊重し、昔ながらの製法を守りながら菓子と技術を伝承して参りたいと思います。 |
伝承菓子、郷土菓子を大切に受け継ぎながら、独創的で新感覚な創作菓子作りにも挑戦し続けます。 |
初心を忘れず、常に学びと探究に励みます。 |
和菓子屋から創業し100年のあいだに培った、和菓子、洋菓子、パンの技術を生かした商品作りを行います。 |
笑顔になって頂けるよう願いを込めて作ります。 |
菓子作りを通して、地域への貢献を目指します。 |
豊かな自然の恵みと、創業から支えてくれた地域、これから共に歩む地域に感謝の気持ちを忘れません。 |
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このホームページの運営をしております。 | |
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国家資格 一級パン技能士・製菓衛生師・調理師 千葉県職業訓練指導員 SCAJ コーヒーマイスター J.C.Q.A. コーヒーインストラクター2級 宅地建物取引主任者 |
1967年 銚子生まれ。小さい頃から料理・菓子作りが好きで早くに調理師免許を取得しました。国家資格一級パン技能士は千葉県で女性第一号といわれ、公共職業訓練校でパン菓子製造の訓練指導を担当する厚生労働省認定の指導員免許を持ちます。 地元の醬油会社研究所勤務の経験を生かし、2011年には、「しょう油ラスク」を誕生させる事ができました。銚子の特産品を使ったご当地スイーツの創作に力を注ぐ一方で、世界の伝統的な郷土菓子に魅了され日夜研究に励んでいます。 2014年には、千葉県立銚子商業高校の生徒さん達とコラボで「キャベツメロンパン」を作り、今も大人気となっています。また、念願のカフェ併設の夢も叶いました。 最近では、私のこだわりの一つであった酵母を生かした「発酵の母シリーズ(酒粕パン・みそぱん・醬油パン)」を開発しました。 まちおこし活動などにも積極的に参加させて頂いているので多忙ではありますが、これからは腰を据えてお菓子作りをしていきたいと思っています。昔ながらの伝統菓子や得意の創作菓子・・・と作りたい物は山ほどありますが、あまり欲をかかず、今は、サンドイッチとアップルパイを常時提供できるよう準備をしております。何卒宜しくお願い致します。泣くほど好きな好物は干し柿と、最近は、のげのりの天ぷらも加わりました。普通の好物はいっぱいあります・・・。 |
(2015年・夏) |
過去の経験は私の宝物 私は以前、地元の醤油会社研究所に勤務し、醬油の成分分析、バイオ研究、調味料開発スタッフと楽しく過ごしていました。品質保証室という課が新たに設置された時の最初の結成メンバー四人のうちの一人でもあります。食品衛生、品質管理、開発、発酵学や微生物の研究、食品の色、味、香りの官能検査、食品規格基準、お客様相談、消費者動向など、食品に関する幅広い分野での実務を大手食品会社で持てた事は、食品製造を務める現在の私にとってかけがえのない経験となりました。感謝してもしきれません。醬油も大好きです。 |